久しぶりに、教え子と会いました。
以前、専門学校でインテリアを教えていた頃の生徒で
当時は、ガリガリで
柄のシャツが似合うお洒落さんでした。
そう「でした」というのも、ちょっと大きくなっていました。
まあ、人のことはあまり言えませんが…
卒業後、インテリアではなく、
WEBのデザインをしていると聞いて
早速、私の事務所のHPを依頼しました。
それが、今のHPの前身になるものです。
当時は、なんとかかんとかできた、って状態でしたが
今や、バリバリのWEBデザイナーになっていました。
そして、訪ねてきてくれたのも
「あのHPがきっかけで今の自分がいる」と。
プロとして仕事をしていくうちに、
「あの後押しがなければWEBデザインをやっていなかった」
と、眼光だけは変わらず真っ直ぐに
今の自分を報告したくて、と来てくれました。
実に嬉しい一日の終わりでした。
そういう想いを持ち続けていてくれたことや
あのホワ~ンとした生徒が
立派なWEBデザイナーになったんだなという実感。
8年程前は、こんな仕事の話ができるなんて
想像すらできませんでした。
帰り際に
「赤松さんが1万円しかないって言っても
僕が責任を持って、最高のHPにしますから!」
と、言っていました。
形が変わっても、原点と想ってくれている
その想いと心意気は生き生きとしていました。
キモチで仕事をする、そんな大切なことを
改めて、見直した一言でした。
かつての恩師に
「立派になったわねえ」と、言われたことを思い出し
その言葉の深さを、じんわり感じています。
よく聞く言葉ですが
これ以外、あてはまらないものですね。
「立派になったね、ホントに!」
この前の大雪の日に、
枝に付いた水滴が蕾のように見えて
思わず撮った梅の木。
まんまるの蕾に、生きる力強さを感じたものでした。
そんな梅が、そろそろ満開です。
同じように見えた蕾からは
多くの白い花に混ざって、ピンクの花がちらほら。
知人から頂いた梅の木ですが
枝だけの状態では気付くことのない発見。
濃いこげ茶の枝色を覆うかのように
真っ白に、日々、埋め尽くされていく中で
ポツリポツリとピンクが差す花模様。
なんだか、さりげなく個性を主張している様子に
元気がわいてきます。
そこだけ見れば、驚くことも
全体を見れば、欠かせないアクセントになっている。
小さな1本の中に広がる世界観を眺めながら
過ごした朝のひとときでした。
夕方の適度に混み始めた電車に乗りました。
ちょうど座席終わりとドアとの角に立てました。
一安心。
何駅か過ぎた頃、目の不自由なおじいさんと
おじいさんを抱えて一緒に歩くおばさまが乗ってきました。
センターの何も掴むモノがない場所しか空いていないので
「どうぞこちらに」と一瞬、移動して譲りました。
が、ほんの、そのたった一瞬の間に
会社帰り風のオヤジが角に陣取っていました。
え”・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
オヤジ、ウソでしょ!!
オヤジのために動いたのではありませんが!
腹ただしい一瞬でした。
何とも思わないのでしょうか。
結局、席を替わる人もおらず、
高めの位置の吊革に何とか掴まっておられました。
哀しいです、日本。
「有難う」と、結局、何の役にも立たなかった私に
おばさまの声が響きました。
今回の、INTERIOR PAINTING は
壁画や絵といった飾るタイプではなく
仕切りに使うパーティションに描きました。
テーマは「「インドシナ・プランツ」。
場所はダイニングキッチン。
空間自体は、西洋と東洋がミックスされたような
それでいてレトロな雰囲気もあり
ちょっとエキゾチックな、というご希望から
「インドシナスタイル」に。
ここでは、友人が集まりゴハンを食べることが多いらしく
視線の先にあるコンロや流しなど
酔いを妨げる現実的なモノを遮りたいということで
折り畳み&移動できるパーティションを置くことに。
同時に、これがアクセントにもなるので
インドシナにある桃源郷、と仮定して
煌く世界に咲く花のイメージを描いてみました。
私自身、旅行をするなら絶対僻地、
または未知の国でないと興味がわきません。
なのでパリやロンドン、ニューヨークなど
仕事でなければ決して選ばない場所です。
よって、ちょっと時間が空いても
特別どこに行きたい、というのがありません。
今回は半日空いたので、
ランチをしにだけにリヨンに行ってみました。
新幹線のようなTGVという高速電車に乗って2時間。
古い街並みに、味わいある店が続きます。
店自体にアンティークな風情がありました。
「リヨンではソーセージでしょう!」
という日本語達者なフランス人に連れられ
ソーセージとサラダのある
インテリアも納得できる店を探しました。
窓越しに可愛い飾り棚などが見え、即決。
カントリーサイドの素朴な雰囲気と
家族経営のようなアットホームさ。
そして自分たちで少しづつ集めてきたようなモノが飾られ
時の経過が素敵なインテリアへと押し上げている空間。
なかなか心地よかったです。
料理も最高!
リヨン風サラダは温かく、半熟タマゴやクルトンが
絡み合って、苦味ある野菜も引き立ちます。
ソーセージは、1切れ頂きました。
プリッと歯ごたえがあり、赤ワインソースと
マッシュポテトと、抜群の組み合わせ。
そのポテトも、マッシュというより、
マッシュ風のポテトクリームグラタンという感じ。
これに赤ワインを飲んでしまったら
きっと動けなかったことでしょう。
それくらいワインにも合う、私好みの濃厚な味。
他にも、気になるメニューがあり
ここは、お酒が飲めるようになって
再び訪れたい! と思いました。
時間を気にせず、飲んで食べていたい!
フランス人でも「また行きたい」と言う、
まろやかに濃く深い、見た目も可愛い料理でした。
急遽、仕事でパリへ行ってきました。
年明けてから、食事をセーブしている私にとって
非常に危険な香りです。
ワインにチーズ、パン、エスカルゴ、カキ…
濃い料理が、この上なく好きなので…危険!
でも、慌しかったこともあり
余裕を持って、ゆっくりと食べる間もなく救われました。
最後に食べた食事はサラダのみ。
それでも日本に比べたらドレッシングが濃く
かなり高カロリーが予想されます。
日頃から、きちんと体調体質管理していれば
こんな時に、こんな苦しむことないよな…と思いつつ
今回は仕方がない、と諦めました。
勿論、飛行機もローカロリーミール指定です!
意外と、誘惑に負けず過ごせた数日でした。
赤松賞は「おねえちゃんの机」です。
限られたスペースと予算に合う勉強机を探すうち
あまりに相当する机がないので
「自分で作るしかない!」と娘のために思い立った作品。
こういうキモチが大切で
こういう想いがあって、モノは生きてくるし
空間に無駄もなくなり、しかも財布にも優しい。
ついでに、
子供たちからは「お父さんスゴ~イ!」と絶賛。
実に、いろんなことが幸せになるデスクです。
細かい細工や仕様も素晴らしいですが
何より、世界で一つだけの机。
L字型に組んで、子供2人が同時に使える工夫も
手づくりならでは、です。
みんなが笑顔になる、オリジナルの素晴らしさを
改めて感じた作品でした。
リフォーム部門、もう一つの優秀賞は
「機材置場兼作業場」。
DIY作業をしやすくするための機材や資材置場です。
こういう道具置場が作品として成立するのが
まず、モノを作る側としては嬉しいですね。
やっぱり、こういう作業場なりが
やる気になるベースですから!
中でも、材料や道具が整然と並んでいて
一目でどこにあるか分かるような配置がいい。
躯体を活かして作った棚も、無駄がなく美しい。
また、
この建物自体、断熱や遮音など
作業する環境に必要な機能を併せ持っています。
ただ美しいだけではなく、実用面も充実しているあたり
しっかりしているので感心しました。
次回は、ここで制作されたモノを
是非、出品して頂きたいな、と思いました。
リフォーム部門の優秀賞です。
こちらのタイトルは
「居心地の良いアトリエ 自由なモノ造り空間」。
定年後に油絵を描くアトリエとして
また友人家族を招いて食事をしたり…など
自分の心地よい空間を目指されています。
建物から内装、インテリアまで、すべて自分で
しかも総工費60万という驚異的な値段で
約7ヶ月かけて制作。
お見事です!
カインズさんの品揃えとリーズナブルさがなければ
実現しない、材料調達の価格。
素材が生きています!
そして何より、今までになく
インテリア性が非常に高いのも素晴らしい!
インテリア雑誌に載っていそうな雰囲気です。
さらに思うのは
油絵を始められたら、それがまた味になるような
未来がイメージできます。
実際に、お目にかかると
やはり雰囲気のある方で
このソファに掛けてらしても絵になります。
センスある人は、何をしてもセンスあるのだと
納得の空間でした。
もう一つのDIY部門の優秀賞です。
「ゴロゴロ-キャビン&ゴロゴロ-ケンネル」は
移動式の子供部屋と愛犬部屋が連結した作品。
内側もカーペット敷きで、ちょっとした個室空間。
立派な秘密基地のようにも見え
子供も犬も楽しそうなのがいい!
一つの大きなモノづくりにむかって
家族団結して取り組む感じがいいですよね。
しかもそれが自分たちの移動式の部屋ですから
テンションもあがるはず!
保管場所や移動先がなければ実現しない作品は
大人ながらに羨ましい環境にさえ思えます。
自分の幼少の頃を思い出しました。
いじめられていたので友達がいなくて
休みの日には、
父に連れられて山に絵を描きに行っていました。
若かりし頃、画家を目指していたこともある父だったので
写生をしながら、感心したものでした。
このキャビン制作という貴重な体験をした子供たちは
どういう風になっていくのか
それもまた楽しみな感じがしました。
今まで、たまっていた INTERIOR PAINTING を
まずは、最新作まで続けてUPしていきます!
今回は「Vegetable Garden」です。
カントリーテイストは好きだけど
白木やナチュラルな爽やかな感じではなく
こげ茶がメインの強い感じが好きだということで
ブリキやウッド、ホーローの素材は入れつつ
こげ茶を効かせてまとめました。
部屋のイメージは「ガーデン・ルーム」。
上手く組み合わせられずに
困っていたという赤いソファをいかし、
ベッドカバーとお揃いにして
アースカラーの空間を引締め、アクセントにしています。
たまたまクリスマスだったので一緒に飾り付けを。
ちょっと賑やかな感じの
カントリークリスマスなデコレーションで完成です。
先日、表彰式の話を書いたカインズ第9回手づくり大賞の
優秀賞をDIY部門から、まず紹介します。
これは、ぱっと見た印象では
何かのキットで作ったのかと思うほど
デザインが細かい箇所までしっかりしていました。
でも、ご自身で古城をイメージされたようです。
想いが行き届いていますよね。
そして、もともとはリハビリで始めたとのこと。
そんなこととは思えないほどの仕上がりに
審査員の「え”~」という驚嘆の声が上がったほど。
細部にまで丁寧で、しかも接着剤などのハミダシもなく
上下左右、ラインの乱れもなく
おまけに釘を1本も使わずに組み立てられています。
もう職人技ですね。
普段、仕事をしている家具やさんや大工さんを
思い浮かべました。
ん…負けていませんね、非常に美しい完成度です。
これで、飾り棚であり照明でもあるので
今度は、窓の部分にステンドグラス風に細工をしたり
パイン集成材のままなので塗装をしたり
と、+αがあれば、もう立派な木工照明作家です。
そんな感心と衝撃の作品でした。
リハビリにDIYを選んでくれていることも嬉しく
手づくりの想いが伝わる力で満ち溢れていました。